中国でも拡大するオリーブオイル
2015年7月15日号
日本に次ぐオリーブオイルの輸入国中国では、オリーブオイル(中国語で橄欖油、かんらん油)の消費拡大が続いています。実際中国主催の国際オリーブオイルコンテストも第10回目を迎え、オリーブジャパンの第4回よりも歴史があります。
今年5月北京と上海で開かれた展示会には、スペイン、イタリアなどの欧州各国に加え、北アフリカ、南米、豪州など世界各国から参加。風味で分かれるカテゴリーで品評し、「重口味、中度口味、軽度口味、有机(有機)橄欖油」と日本語でも感じが掴めます。中国での消費量は年30%の増加が続き、既に250以上のブランドが中国市場に参入、北京・上海・広州・天津など大都市を中心に広がっています。
米国でも拡大するオリーブ栽培
2015年8月15日号
世界で一番のオリーブオイル輸入国アメリカでも、オリーブの栽培が広がっています。アメリカには1769年に欧州からオリーブが持ち込まれたと言われ、その後キリスト教の宣教師たちが、西海岸のカリフォルニアを北上するのに合わせてオリーブの木を植えていきました。今やカリフォルニアは米国最大の栽培地となり、カリフォルニアオリーブオイル協会COOCを作り、大学や医薬品会社での研究、栽培方法の改良、高品質オイルの生産、品質基準の策定などを積極的に進めています。
南部のジョージア州やフロリダ州にも栽培地が広がり、最近はテキサス州にテキサスオリーブ生産者協会TOGACができました。テキサス産や米国産とのブレンドで高品質オイルを作ることを進めていく計画です。
漬物用グリーンオリーブの収穫時期
2015年10月15日号
“テーブルオリーブ”と言われるのはオリーブの実の漬物です。スペイン、エジプト、ギリシャ、さらに米国やチリなど世界では約2,500トン生産されています。
実が熟す前の緑の実を漬ける、あるいは熟した黒い実を漬ける、さらに種を抜いて漬ける、種を残したまま漬ける、塩で漬ける、シロップで漬けるなど様々な種類があります。各地で緑の“新漬け”用の実の収穫が始まっています。
イタリアの大手オイル会社で偽装疑惑
2015年11月15日号
イタリアの検察庁は、イタリアのオリーブオイルメーカー大手7社に対してエキストラバージンオリーブオイルとして販売しているオイルが偽物であると告発、本格的捜査にはいると発表しました。これに対して世界最大のオイルメーカでありBertolli, Carapelliなどのブランドをもつデロレオ(Deoleo)は、「商品はすべての品質基準と規則を満たしている」と反論。
イタリアの農務大臣は「消費者とオリーブオイル生産に携わっている多くの正直なメーカーを保護するためにも解明しなければならない」と表明、捜査の成行きが注目されています。
スペインでの干ばつの影響が続く
2015年12月15日号
世界のオリーブオイルの生産高は、2013年に320万トンを超えました。最大の“産油国”はスペインで、この年は約176万トンを生産しました。スペインでは2014年は干ばつで生産高は」83万トンに減少しました。14年に続き今年も“小雨高温”が続き、2年連続の減産となると見込まれています。
このままの天候が続き冬から春が少雨であれば、オリーブの木の成長は少なく、来年の生産量はもっと厳しい状況になり、さらに価格が高騰するのではと懸念されています。オリーブ畑 泥棒も多く
なり、地元では夜間パトロール団を作るなど対策に追われています。
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