2014/15年産はEU産が大幅減少 

2015年1月15日号

International Olive Council (IOC)は、最新のオリーブオイルの収穫見込を公表しました。2013/14年産は前年度比36%アップの3,270,500トンであったのに比べ今年度産は、2,393,000トンで27%の大幅ダウンが見込まれています。

これはスペイン・イタリアなど数ヶ国での天候の影響による減少が大きいが、一方チュニジア、ギリシャ、イスラエルでは増加の予想です。

生産者からの出荷価格は、最大の産出国スペインでは2014年5月に比べ49%も増加。日本では、輸入大手が業務用で35%、家庭用で20%の値上げを発表しています。

2014/15年産日本の輸入量増加 

2015年2月15日号

国際オリーブ協議会(IOC)の最新2015年1月市場レポートによると、2014年産エキスラバージンだけではなく精製オリーブオイルを含むオリーブオイルの昨年10月・11月の日本の輸入量は約9千5百トンでした。

これは欧州内での取引を除くと米国、ブラジルに続く世界第3位で、前年比108%の伸びです。 EU 産が大幅に減少し市場価格が高騰しているにもかかわらず輸入量は世界的に増加傾向です。 2014年産は2015年春にかけてさらに輸入される見込みです。

中国でのオリーブ栽培が広がる 

2015年3月15日号

中国は日本に次ぐオリーブオイルの輸入国ですが、同時に、四川省、雲南省、甘粛省ではイスラエルの専門家の支援でオリーブの栽培が進んでいます。四川省では6年前から栽培が始まっています。

高地で冬は寒い地域ですが、年間降雨量が1,000mlと少なく、イスラエルで開発された品種バルネアをはじめ、コロネイキ(ギリシャ種)、アルホザーク(スペイン種)、コラティーナ、カラマタ、オトブララティカ(イタリア種)などいくつもの品種が育ち、すでにオリーブオイルの生産も進んでいます。さらに中国での品種改良種ETHZやチェングが生まれています。

世界遺産から臨むオリーブ山 

2015年4月15日号

世界遺産『エルサレムの旧市街とその城壁群』の城壁の外にも多くのオリーブの木が植えられています。そこから臨むその名も「オリーブ山」は、標高800mほどで、エルサレム旧市街より数10m高いので、なだらかな丘に見えます。古くからオリーブ畑になっていました。

その麓にある“ゲッセマネの園”は、ヘブライ語でオリーブの油絞りの意味。そこには今も残る千年以上の古木があります。その品種はおそらく世界で最も古いオリーブの品種の一つソウリ(Souri)です。今は専門のオリーブ畑で、最新技術でソウリのオイルも作られています。

広がるXfの被害とその防止策 

2015年5月15日号

欧州連合EUは、イタリアやフランスでオリーブやコーヒーの木に広がるキシレラ病原菌(略してXf)の新たな対策を発表しました。Xfはバッタの1種が媒介するブドウ病原菌で、日本ではブドウのピアス氏病やモモのホニイ病などの病原菌として知られています。

対策は、菌に侵された木の半径100m以内の全ての樹木の伐採、根絶が難しい地域の封じ込め、疑わしい植物の移動や輸入の禁止などです。
日本でも5月からオリーブやカエデ類などの輸入検疫の強化が行われています。

IOCが日本でキャンペーン開催 

2015年6月15日号

国際オリーブ協議会(IOC、本部スペイン)は来たる7月日本で「Believe in Olive Oil」というキャンペーンを開始すると発表しました。7月2日に記者会見、オリーブオイルを使った和食の実演、キャンペーン大使の発表が予定されています。“オリーブオイルの価値を認める”というこのキャンペーンは、オリーブオイルが健康に役立つことを広く啓蒙し、さらに伝統的日本食との新たしい食べ方を広めるのが狙いです。キャンペーンではIOCの定める品質基準を日本が適用し、日本でも品質基準に適合したオリーブオイルが普及することも期待しています。

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