オリーブ産業でもAIの活用広がる:オイルの真偽判定、収量時期の判定、最適灌水。
エクストラバージンオリーブオイル (EVOO) は他の油を混ぜるなどさまざまな偽物の被害に遭っています。イタリアのサクロ・クオーレ・カトリック大学の研究者は、オイルの成分要素を統計的分析方法と人工知能とを統合し偽物を見分ける方法を開発しました(1)。イタリアの代表的品種タジャスカの408の標本から、統計分析で真正性 (品種、起源、ブレンド)を追跡するマーカーを特定することができました。そのマーカーを用い人工知能のニューラルネットワークANNを使用して本物のタジャスカを識別ました。感度は100%(32/32) で優れた手法と期待されています。
スペインの産業・商務・観光省とオリーブ研究のNPOシトリバは、人工知能を使ったオリーブ収穫予測モデルを開発中です(2)。このモデルは、オリーブの開花と成熟に関する季節生態データ、気候、品種、果実内の脂肪の発達に関するデータを使用して、最適な収穫時期を決定します。この新技術により農家が何度も果樹園に足を運ぶことなく、実の中の油分が最大に蓄積するタイミングを予測できるようになりそうです。
ギリシャのクレタ島では、気象観測データと人工知能を活用した最適灌水システムを開発。このAIを活用した分野は気候変動に対応し、持続可能な作物を生み出すために期待される成長分野で、ギリシャ最古の産業であるオリーブ産業の発展を促しており、水の無駄を過去のものにするのに役立つ可能性があると期待されています。
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シリコン元素が植物の干ばつ対策、防除に有用。
スペインのコルドバ大学農学部の研究者は、植物の栄養素として必須栄養素ではないシリコンが、環境に悪影響を与えることなく干ばつ対策やオリーブの防除に有効であると報告。葉面散布または灌水に混ぜてオリーブに与えると、根、茎、葉にシリコンが蓄積し、特に若木に効果があると報告しています(1)、(2)。
オレア・プレス タジャスカ
7世紀の終わりにフランスの修道士がイタリアに移住し修道院を設立しオリーブの木を植えました。オリーブはタッジャ県にちなんでタジャスカと名付けられました。
タジャスカの果実は1.5㎝から2.5㎝と小から中程度です。細長い形をしており、下面はやや厚く、肌は滑らかです。実の色は、多彩な色で知られています。木についている時も、薄緑から茶色がかった色合い、紫色など、色の遊びだけでオリーブをユニークなものにしています。
オリーブの果肉は非常に硬く、長期間安定しています。塩水につけで保存するサラモイア(イタリア語で塩水)漬けに利用されますが、そのオイルもスパイシーでフルーティーな香りで知られています。