栄養を吸収しオリーブの成長を促進するアーバスキュラー菌根菌の接種実験を開始。

菌根とは植物の根と根に生息する菌類の共生体のことで、更に菌根菌とはこの菌根を形成する菌(いわゆるカビ)の総称です。菌根菌の一つであるアーバスキュラー菌根菌(AM菌)は植物の根に感染し、皮膚細胞に侵入してアーバスキュル(樹枝状体)と呼ばれる器官を作る菌根菌です。

このアーバスキュラー菌根菌の中から種類を選びオリーブに接種すると、菌の外に出る菌糸からも栄養を吸収し、オリーブの生育促進、ストレス耐性改善するとの研究報告がスペイン、イスラエルをはじめ多数あります。

圃場の土壌環境によっては明確な効果が認められないとの報告もあるので、当社と株式会社アグリスマートでは、イスラエルのGroudwork社(日本販売元:島貿易株式会社)のAM菌を使用して、日本の4つの異なるオリーブ栽培環境(群馬、東京、小豆島、久留米)での接種実験を2023年1月から約1年かけて行います。

ダ・ビンチ生誕の地からオリーブオイルが到着  

ヴィンチ村在住のEU認定剪定士小幡マキさんと企画した2022年秋収穫の新物オリーブオイルが空輸で到着。販売を開始しています。オリーブの品種は、フラントイオ、レッチーノ、モライオーロ、ペンドリーノ。アーティチョークや草、グリーンアーモンドのよう青々とした香りと味わいです。ピリッとくる辛みと苦味はポリフェノールたっぷりの証です。ハード系パンやペペロンチーノ、肉料理におすすめです。


この商品は、弊社パートナー会社で好評販売中です。

オリーブの残渣からのバイオ炭と菌根菌

オリーブオイルの抽出からの副産物であるオリーブ工場廃棄物(OMW)は、その廃棄に関して深刻な環境問題を引き起こし、その管理のための費用対効果の高い解決策を見つけるために多大な努力が払われています。このOMWから生成されたバイオ炭は土壌改良剤として使用され、植物の生産性を高め、病気を抑える効果が確認されています。


さらに金属で汚染された土壌を再生するための再生剤として使用することが提案されていますが、さらにこのオリーブOMWからのバイオ炭にアーバスキュラー菌根菌を施すと金属で汚染された土壌の微生物状態を改善すると最新の科学雑誌ネイチャーが報告しています。

オレア・オリーブ

アーバスキュラー菌根菌をオリーブに接種したイスラエルの研究所の論文では、品種による違いが報告されています。ピシュリーン、アスカル、アルベキーナ、ウボディピシオーネ、マンザニーラ、レッチーノ、フラントイオ、ソウリ、サンタ・カテリーナ、バルネア、コラティーナ、コロネイキ
の12品種に2種類のAF菌グロムスモッセアとグロムスイントララディシスを接種。品種依存性がありますが、栄養素リンPの枝と根への取り込みが、さらにカリKの根への取り込みが改善され、AMF接種技術は一般的に価値があると見なすことができると報告しています。

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