SDGs、環境への影響に基づいてスーパーマーケットの棚で販売される商品
フランスのITAB(農業食品バイオ機構)は、農法と生物多様性、動物福祉、気候変動への影響度に基づいて食品を評価するプラネットスコア(Planet-Score)を提案、商品に貼るラベルを作成しフランス政府へ提出しました。このようなラベルは、一般の人々にとって食品の環境への影響度はその栄養価よりも直感的ではないため、消費者の理解を得るには不可欠だと提唱しています。
同じフランスで作成され現在欧州のいくつかの国で使用されている食品の栄養素に焦点を当てた栄養スコア(Nutri-score)に反対しているイタリアのオリーブ生産者はこのプラネットスコアを歓迎。オリーブの木が二酸化炭素を隔離するのに非常に効果的であり、生物多様性を回復するために伝統的なオリーブの木立が再生される可能性があり、オリーブオイルはプラネットスコアから高い評価を受ける可能性があります。実際IOC(国際オリーブ協会)は、「平均的な収穫量のある成熟した半集約的な果樹園で」生産されたバージンオリーブオイル1リットルごとに、8.5キログラムの炭素隔離があると推定しています。
一方スコアを決定するためのデータの確かさなどの課題もあり、ITABの研究者はフランスと国際的な科学コミュニティが「持続可能な食品への移行」を達成するためスコアをさらに発展させるのに役立つことを望んでいます。「プラネットスコアは、農家、流通業、消費者のエコシステム全体へのより意識的なアプローチにつながるツールだと考えています」と期待しています。
Olive Wellness大学講座 オリーブの栽培と搾油
第5回目ウェビナー講座:オリーブ栽培から搾油まで
- オリーブ栽培を始める人のためのチェックリスト
- 栽培の基本、土壌、灌水、肥料、剪定、病害虫
- 栽培品種、収穫、搾油工程、搾油機、絞りかす
- SDGsとオリーブ栽培
【Olive Wellness大学開催要項:第5回】
講師:松村成師 Olive Wellness株式会社代表取締役
日時:2021年10月16日(土)16:00ー17:00
受付開始:15:45
配信方法:Zoomオンラインセミナー
参加費:1,100円(印刷版テキスト郵送、税込、事前登録)
定員:先着100名様
お申込み:https://olivewellness.store/
マッシュルームとEVOOが健康に役立つ
最新の研究でキノコで世界で最も多く食されるマッシュルーム(和名ツクリタケ)は腸の健康改善、炎症の軽減、ビタミンⅮの上昇、満腹感の増加と空腹感の減少を促し、卵巣がんのリスクを低下させ、前立腺がんの管理に役立つ可能性があると報告。更にマッシュルームを紫外線(日光)にさらすと、3.4μgのビタミンⅮが7倍の24.1μgとなり効果が大きいと報告。
エクストラバージンオリーブオイルで調理されたマッシュルームを30日食べた研究ではブドウ糖、コレステロール、中性脂肪の濃度が大幅に低下し、心臓の健康度のマーカーを改善するのに役つと報告しています。同じ量の牛肉をきのこに交換すると食欲に違いはなくカロリー摂取量を減らすのにも役立つと豪州マッシュルーム協会は推奨しています。
オレア・オリーブ
最新の遺伝子研究でエキストラバージンオリーブオイルに固有に含まれ辛味・苦みの元でもあるポリフェノールのオレウロペインを作り出す遺伝子が分かってきました。英国の総合科学雑誌ネイチャー(Nature)に発表された最新の研究論文では、最先端のDNA分析機器と手法を使い代表的品種であるアルベキーナの遺伝子を分析した結果を発表しました。それによると53,518個のタンパク質を生成する遺伝子が分かり、さらにそのうち9つの遺伝子ファミリーで202の遺伝子がオレウロペインを作り出すと分かってきました。最新のDNA情報はオリーブの品種改良にも有用と期待されています。