ダ・ヴィンチ生誕の村で活躍するEU公認農業士の日本女性が育てるオリーブ

イタリア中部トスカーナ州の州都フィレンツから約28km離れた郊外のヴィンチ村。トスカーナの丘陵に囲まれ、丘にはブドウ畑やオリーブ畑が広がる光景はレオナルド・ダ・ヴィンチ(ヴィンチ村のレオナルド)が生まれた時代と大きく変わってはいないと言います。

そのヴィンチ村で定員15人女性枠5人のアグリフォルマッツィオーネ(農業士)の入学試験に受かり、1年間の授業、慣れないトラクターを動かし、面接試験を経てついに2014年EU公認の剪定士に合格した小幡真紀さん

日本ではインテリアデザイナーだった小幡さんは、今やイタリアのブドウとオリーブのプロとなり、200本を超える近隣のオリーブ畑をできるだけバイオダイナミック農法に近い自然循環型の栽培で管理しようとしています。剪定用に最新のリチューム電池で動く日本のマキタ製のチェンソーを購入して新たな挑戦中です。

イタリア:バイオダイナミックとオリーブ

イタリア語でビオデナミコというバイオダイナミック農法は、ドイツのシュタイナーによって提唱された有機農法・自然農法です。外部から肥料を施すことを良しとしない循環型農業で、動物との共生を重要にする農法です。

この農法で地元の品種イトラーナのオリーブオイルを作るイタリアのオイルメーカーを訪問。遠く地中海を臨む丘陵地帯で、ビオデナミコで定める地元の植物や牛の糞から作る調合剤を作り、肥料にするとのこと。経済性は良くないが、この農法でローマ時代から続くオリーブ栽培の環境への最適化を図っていくと言っています。

オレア・オリーブ:イトラーナ

オリーブの品種イトラーナ(Itrana)は、イタリアの首都ローマがあるラツィオ州、とりわけ南部のラティーナ県に広く広がる品種。シセローネ、タネラなど数多くの同義語があります。

樹勢は強く、直立に伸び密生した樹冠です。花は自家不和合で、受粉木が必要です。優れた受粉木は、ペンドリノ、レチーノ、オリバストロです。

大きめの丸みを帯びた果実は、オイルとテーブルオリーブの
両方に適しており、生産は常に安定しています。

イスラエルから2019年産新作オリーブオイル

イスラエルの先端オリーブオイルメーカー「グシュール」の2019年産エキストラバージンオリーブが2月下旬空輸され、3月初旬から販売を開始します。
500ml瓶入り、オリーブの品種は2種類から選べます。

品種ソウリ:中東に古くから伝わるオリーブの品種でエルサレムのオリーブ山もこの品種。さわやかな口当たりと、ピリッとした刺激が特長で、サラダ、パスタなど色々な料理に向いています。

品種コロネイキ:ギリシャ原産の品種ですが、イスラエルの風土と点滴灌漑栽培で一味違う風味の仕上がりです。野菜料理、炒め物や揚げ物などの味を引き立てます。イスラエルの生産者は日本食にあうので是非使ってみてほしいと言っています。