オリーブの副産物:オリーブからあらたなオーガニックのサステイナブル商品
当社は2021年4月ワインで有名な北海道池田町にある炭の専業製造会社本郷林業の協力を得て、剪定したオリーブの木から試験的に炭を作ってみました。炭は固く良質の炭になりましたが、商用には良質の材料と量の確保が課題でした。
米国フロリダ州で1887年からオリーブ栽培とオリーブオイルの製造をして、現在は4代目のAtlas(アトラス)社はオリーブの練炭Olivette(オリベッティ)を販売しています。毎年出る剪定の枝、種、果肉から化学物質を一切添加せずに有機的に生産され、米国農務省(USDA)の有機認定を受けています。
他の一般的な石炭や木炭ブリケットとは異なり「オリベットは燃焼時に煙を出さないため、健康に害を及ぼす有毒物質を放出しません。」と言い、健康への配慮、環境への配慮がすべてとの考えで100%リサイクル素材で作られています。
実際に燃やしてみると、着火しやすく、煙が出ずに高温で長く燃焼し、安定した火力でした。火花を散らさず、炭の匂いがせず、焼いている魚の香りが漂ってきました。野外でのBBQだけではなく、ベランダや室内での料理、暖炉、サウナなどにも使えそうです。
イタリアからの便り
欧州の猛暑が報じられていますが、「イタリア・ウンブリアの小さなオリーブ園~オリーブの育て方・楽しみ方~」の著者ブライアン・チャタートンさんも「ここでもオリーブの収穫は非常に貧弱です。」と状況を心配しています。2021年春に晩霜が降り花が損傷した様です。「オリーブは耐霜性がありますが、それは春ではなく冬の霜です。さらに今年の収穫は、干ばつのために不作です。雨の不足は 3月から5月でした。オリーブは非常に干ばつに強いですが、それは地中海の古典的な夏の干ばつです。今年は冬から春にかけての干ばつでした。通常イタリアは3月は雨が多い月ですが、今年はそうではありませんでした」とのことです。
著者 ブライアン・チャタートン
出版社 OliveWellness株式会社
発売日 2020/12/21
単行本 292ページ
価格 Kindle版 3,520円(税込)
お買い求め:Amazonで「イタリア ウンブリア]で検索下さい。
◎印刷して製本するオンデマンド版
B5版 292ページ
価格 6,000円(税、配送料別)
オリーブオイルとヘルス
米国のエール大学が主催し、ローマ・トルヴェルガタ大学とバーリ大学が協賛する「オリーブオイルと健康」の第4回シンポジウムが、9月15日から18日イタリアのローマで開催されます。オリーブの栽培からオイルなどのオリーブに関連する研究に携わる研究者、業界が一堂に会する予定です。オリーブのDNAなどの大量の生物学的要素の相互作用を研究するオーミクス、オリーブの体内での活性とウェルネス、美食と文化、栽培技術と農学、経済性と政策など多岐にわたる現在の課題について、口頭およびポスター発表、円卓会議が予定されています。当社も参加予定で、後日レポートで概要をお知らせします。
オレアオリーブ
小さなオリーブの実について「これは何ですか?」とよく質問されます。これは単為結実(受精しない子房が肥大して果実となること)の結果で、収穫までには自然落下します。
オリーブの花は小さく、白く、香りはなく、4枚の花弁をもつ花冠があります。花は、もともと両性花で、すなわち雌雄が同体です。この花には、完全な花(パーフェクト)と不完全な花があります。不完全な花は男性の花と呼ばれ、雄蕊だけで子房が未発達かあるいはまったくない状態の花です。平均すると50%あるいはそれ以上が不完全な花とスペインコルドバ大学のラロー教授は述べています。