北国のオリーブ栽培挑戦:八ヶ岳山麓と北海道のオリーブ栽培

“寒冷地でオリーブ栽培は無理と言われるが、本当に育たないのだろうか?品種を選び、工夫をすれば生育できるのではないだろうか?”“温暖な地中海性気候でないと無理だよ”との多くの声の中、寒冷地の人達がオリーブ栽培に挑戦しています。

八ヶ岳フラワーパワー(山梨県北杜市大泉町)は、八ヶ岳の山麓標高800mの所に樹齢3-10年のオリーブを移植。冬の最低平均気温零下12度を超える中、多くは越冬しています。

札幌生まれの3人で編成した「オリーブグローイングイン北海道プロジェクト」は、冬の根雪と地面が凍結する環境の余市町と豊浦町で栽培実験を始めました。

余市:北緯43度10分、1月最高気温ー0.7℃、最低気温―8.2℃
豊浦:北緯42度35分、1月最高気温ー0.1℃、最低気温―9.1℃

余市町にはニッカウイスキーの工場や果樹園が広がり、実験場(登町)の隣にもワイン用ブドウ畑とワイナリーがあります。ここに耐寒性のある3品種の3年生以上の苗を植栽。冬の積雪平均約130㎝と凍結が課題です。

洞爺湖の西南の豊浦町に広島県のオリーブ栽培会社で農場長を務めた札幌出身の人が移住。ここにも余市と同様の3品種を植栽。実験場(大岸)の積雪は約80㎝と余市より少ないものの、凍結による裂傷の課題があります。

◎実験の様子は、www.olea-olive.com で公開されます。

世界のオリーブ:新着図書 日本とイタリア

6月10日発売の新刊『オリーブのすべて』横山淳一、松生恒夫、鈴木俊久著(幸書房)が届きました。カラー写真が豊富なB5版170頁の大型本です。著者の二人はクリニックの院長で、“オリーブオイルの健康増進効果と地中海食”の章は、栄養学、医学の観点から心臓疾患、糖尿病、肥満症などの多くの疾患とオリーブオイルの効果を分かりやすく詳述しています。地中海オリーブ食文化と健康の寄稿も。

「単一品種のオリーブオイル」はイタリアのオリーブオイル第一人者ジノ・セレティ博士のオイルと品種について詳述した書籍です。初版2012年の本ですが、最近博士とメールで情報交換して、書籍が到着しました。

サマーギフト・ファミリーイベントのセット商品

お中元やBBQなどの夏のファミリーイベント向けワインセット商品がご用意できました。6月21日から8月31日までの期間限定の特別価格です。

バルカン・クラッシクファミリー6本セット

カベルネソーヴィニヨン ?シラーズ ? プティシラー ?ピノ・ノワール ?シャルドネ ?ソーヴィニヨンブラン

ダルトン・カナンセット

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ダルトン・エステイトセット

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オレア・オリーブ:米国オレゴン州ポーランド

米国西岸オレゴン州ポートランド市(北緯45度)は、札幌市(北緯43度)の姉妹都市です。このポーランド市から南へ約90Km のウィラメットバレーではオリーブ栽培に取り組んですでに実を収穫する所まで来ています。

(写真:https://www.instagram.com/p/BjnHR8lg38u/?taken-by=javiosuextension)

近隣にはブドウ栽培が広がりワイナリーも増える中、多くのオリーブの品種を植え、有益なヒントを公開しています。

幹の直径が1インチ(2.54㎝)以上の生育した苗を選ぶ、秋までに十分根が張れるように植える時は春などです。オレンゴン州立大学もオリーブの寒冷地栽培の研究を始めています。

“北海道オリーブ”の北緯は少し南ですが、冬の積雪は多く、堅牢な幹を防ぐ越冬準備が必要とされています。

※オレア・オリーブ(Olea.olive)オリーブの学名はOlea europaea L.です。このコラムではオリーブの品種・栽培・産業など様々な情報をお伝えします。