地球温暖化と果樹栽培の課題:欧州のオリーブと日本の現状

米国ABCニュースのシリーズ番組“フードフォーキャスト”は、イタリアのオリーブ園で気候変動の影響を調査し報告しています。欧州のオリーブ産地では、気温上昇で乾燥が続き、オリーブの害虫“オリーブミバエ”が広がって被害が増大しているとのこと。この害虫はオリーブの実だけを食し、さらに実に卵を産むので果実に損害を与えるだけでなく収穫を全滅させる破壊力があると恐れられています。このまま温暖化が続くと2060年代には欧州のオリーブ栽培地域のほとんどがミバエの影響を受けるだろうと懸念されています。

毎年種や苗を植える穀物や野菜なら、高温に強い品種への切替えや気温に合わせ栽培時期をずらすなど対応が可能ですが、果樹は植えてから収穫が可能になるまでに時間がかかるだけでなく同じ樹木から数十年にわたって収穫するので、気候変動への対応にはより長期的な視点が必要です。

日本でも農研機構は、このまま気候変動が続くと、2060年代には温州ミカンは現在の主産地の多くで栽培できなくなり、東北地方の平野部でリンゴの栽培が困難になると予測しています。すでに高温に適した果樹の栽培が始まっており、オリーブ栽培も増えています。

世界のオリーブ:新オリーブ研究拠点発足

2018年2月15日、スペインの農作物の研究試験会社アリスタ・ライフサイエンス社はコルドバ大学と共同で新たなオリーブ研究拠点“オリーブ・エクセレンス・センター”を発足させました。

研究機関や研究者のアライアンスで技術交流の促進を図る基盤を提供していくとのことです。

イベント:イスラエルマーケットゾーン70

イスラエル建国70周年記念の魅力的なプログラムたっぷりのオール・デイ・イベント!

デリシャスなイスラエルスタイルのお料理やイスラエルワインやビール、イスラエルの特産品販売や映画やダンスパーティ、ビンゴなどなど。

2018年4月22日(日) 10:00-20:00
東京都渋谷区広尾3-8-8  日本ユダヤ教団
入場無料ですが事前申し込みが必要です。

オンラインショップリニューアル

一度に多くの商品を見比べお買い求めしやすいようオンラインショップをリニューアルしました。訪問ください。

オレアオリーブ:スペインとブラジルのオリーブオイルの違い

エキストラバージンオリーブオイルは生産地の天候や標高などでポリフェノールの成分構成が変わると最新の研究報告です。

最近オリーブ栽培が広がるブラジルとスペインからのオリーブオイル生産代表的品種アルベキーナのオイルのトコフェノールなどポリフェノールの量を測定。全てのサンプルに48-85㎎/Lのポリフェノールが含まれていましたが、標高が高く雨が少ないスペイン産の方が多くのポリフェノールを含んでいると報告。標高はポリフェノールを増やし、多雨は負の効果をもたらすと述べています。

※ オレア・オリーブ(Olea.olive)オリーブの学名はOlea europaea L.です。このコラムではオリーブの品種・栽培・産業など様々な情報をお伝えします。